マニエラ建築設計事務所でのオープンデスクを終えて
今年の夏は1つ目標がありました。ゼネコンとアトリエ事務所でオープンデスクに参加して自分の進路を決定する材料を得たいというものでした。
最初のうちは勝手がわからず、言われるまま打合せ室で模型を作っていましたが、次第に周囲が見えてき、学校では目にかかれない色々なものに触れる機会があることに気付きました。目の前のことだけでもままならないのですが、ここには興味深いものが手に入りきらない程あるなあと途方に暮れてしまいそうでした。
でも、研修期間中は自分の手の届く範囲に来たものには何でも手を出しておこうと決め、立ち止まらない様努めました。
納涼会の前後で所員の方と建築の仕事に対する考え方や事務所で働く事への疑問に答えて頂いたりといった機会があり、作業や課題をやる事以上に今しか聞けない貴重な時間が得れたと思います。それからはできる限り所員が仕事をしている傍らで自分も作業をして、仕事をする姿勢などを肌で感じられる様にしようと思いました。
そんな事をしているうちに2週間はすぐ過ぎていき、今日を迎えた訳ですが、慌しく色んな事をやりたいという未熟な研修生に見合った課題を探して下さった太田さんにこの上なく感謝しています。模型・パネルの原稿と最も時間を割いて下さった泰輔さん、ありがとうございました。
個々で体験させて頂いた一つ一つの事をあげると、スチレンボードの切り方一つに関しても改めて考えさせられた程なので、いくつか特別に思い入れがある事を書きます。
上棟式。棟上が終わった現場に施主と関係者の方が共に祝って食事をする。今まで図面と模型でしか建物を見ていなかった事を改めて痛感しました。この方がこれから建つ家に住み、年を重ねていく。そういう空間を作っているという実感を持たずに図面を書いていた事がはっきりしました。頭で理解していたことなんて実際の半分のリアリティも持っていなかったと思います。
古谷さんが語ってくださった所長の凄さ。いくら考えても出てこなかったアイデアを所長がさらっと示したりするという話。考え続けてきた積み重ねによってしか実現されないものがあるという事だと思います。これから先もそれを目標にして頭をサボらせる事のない様前に進みます。
最後に未熟な自分を受け入れ、様々な事を教えてくださった所長と所員の皆様にお礼を申し上げます。後ろを振り返らず2週間を過ごしたので、この2週間がこれからどう自分に変化をもたらすかは分かりません。文書も思いつくままに書いていったので読みにくいかと思います。でも、マニエラでの経験は間違いなく学生生活では考えなかった社会との付き合い方について自分の見識を高められたと思います。
2週間お世話になりました。ありがとうございました。,